初心者でも7日で理解できる!FXチャート分析の基本と移動平均線完全マスター法

  1. はじめに:なぜFXチャート分析が必要なのか?
  2. 1. FXチャート分析の基本概念
    1. テクニカル分析とは何か?
    2. テクニカル分析の2つの種類
    3. 初心者がテクニカル分析を学ぶべき理由
  3. 2. 移動平均線の基本知識
    1. 移動平均線とは何か?
    2. 移動平均線の種類
    3. 移動平均線の基本的な見方
  4. 3. 移動平均線の実践的な活用方法
    1. 期間設定の重要性
    2. ゴールデンクロスとデッドクロス
    3. 乖離率を使った売買判断
  5. 4. パーフェクトオーダーと移動平均線大循環分析
    1. パーフェクトオーダーとは
    2. 移動平均線大循環分析の6つのステージ
  6. 5. グランビルの法則による高度な分析
    1. グランビルの法則とは
    2. グランビルの法則の8つのパターン
  7. 6. 移動平均線を使った具体的な取引戦略
    1. サポート・レジスタンスとしての活用
    2. トレンドフォロー戦略
    3. 複数時間軸での分析
  8. 7. 注意点と「ダマシ」への対処法
    1. 移動平均線の限界
    2. 「ダマシ」とは何か
    3. ダマシを避ける方法
  9. 8. 実践的な学習方法とツール活用
    1. 推奨学習ステップ
    2. おすすめ分析ツール
  10. 9. よくある質問と回答
    1. Q1: 移動平均線だけで勝てますか?
    2. Q2: どの期間設定が最も効果的ですか?
    3. Q3: 初心者はどこから始めればよいですか?
  11. 10. 成功への道筋:継続的な学習と実践
    1. 基本から応用へのステップアップ
    2. ファンダメンタルズ分析との併用
    3. 実践での注意点
  12. まとめ:7日間で移動平均線をマスターしよう

はじめに:なぜFXチャート分析が必要なのか?

FXで利益を上げるためには、ただ勘や直感で取引をするだけでは長期的な成功は望めません。実際に、初心者の場合、やみくもに売買をして損失を出してしまうことがあります。経験がなく、何を基準にトレードを行えばいいのかわからない人ほど、テクニカル分析はおすすめです。

FXチャート分析、特に移動平均線を使ったテクニカル分析は、あなたの取引に明確な根拠を与え、感情に左右されない取引を可能にします。移動平均線はFX取引において、相場のトレンドをつかむために参考となる指標の1つです。

実は、初心者にはテクニカル分析のほうがおすすめです。チャートについてはプロの投資家だけではなく誰もが最新の情報を入手できるため、対等に近い条件で分析が可能なためです。つまり、あなたも適切な知識を身につけさえすれば、プロと同じような土俵で戦うことができるのです。

本記事では、FX初心者のあなたが7日間で移動平均線を使ったチャート分析をマスターできるような構成になっています。基本的な概念から実践的な手法まで、段階的に学習していきましょう。

1. FXチャート分析の基本概念

テクニカル分析とは何か?

FXにおけるテクニカル分析とは、チャートを見て過去の値動きから将来の値動きを分析する方法です。テクニカル分析とは過去の価格推移を元にして相場を予測するため、主に過去の値動きを示すチャートを用いて分析します。

テクニカル分析の根底にある考え方は、とある一定の条件下で起こる確率の高い値動きは、将来も同じ値動きをする確率が高いというものです。つまり、過去のパターンが将来も繰り返される傾向があるということを前提として、売買の判断を行います。

テクニカル分析の2つの種類

テクニカル指標には大きく分けて「トレンド系」と「オシレーター系」と呼ばれる2つの種類があります。

トレンド系指標

– 相場の方向性(上昇・下降・横ばい)を判断する

– 移動平均線、ボリンジャーバンド、MACDなどが代表的

– トレンド相場で威力を発揮

オシレーター系指標

– 買われすぎ・売られすぎを判断する

– RSI、ストキャスティクス、RCIなどが代表的

– レンジ相場で威力を発揮

初心者がテクニカル分析を学ぶべき理由

テクニカル分析の仕組みを理解して活用できれば、売買シグナルが把握できるため、初心者でも売買タイミングが判断できるようになります。

また、テクニカル分析は投資経験や職業などで情報格差などが生じないため、使い方次第ではプロと同等の投資をすることが可能です。これは、ファンダメンタルズ分析と比較して、情報の入手が容易であることを意味します。

2. 移動平均線の基本知識

移動平均線とは何か?

「移動平均線」とは、一定期間の価格(通常は終値)の平均を結んだものです。移動平均線とは一定期間における終値の平均値の変化をチャート上にグラフで表したグラフのことを指します。

具体的には、例えば5日移動平均線の場合は、直近5日間の終値を合計して5で割った値を出します。そして、1日5日の値であれば1月1日から1月5日の5日間、1月6日の値であれば1月2日から1月6日の5日間…のように平均をとる期間を移動させていき、平均値を線で結んで作成します。

移動平均線の種類

1. 単純移動平均線(SMA)

単純移動平均線(SMA)とは、一定期間の平均価格を日々計算し、線でつないだものです。最も基本的な移動平均線で、初心者にとって理解しやすい指標です。

2. 指数平滑移動平均線(EMA)

指数平滑移動平均線は英語で「Exponential Moving Average」と呼ばれており、「EMA」と略されます。移動平均線の直近の値に比重を置き、進化させたものだと言えます。

単純移動平均線よりも直近の価格に比重を置いた指数平滑移動平均線(EMA)や加重移動平均線(WMA)があり、この2つは単純移動平均線と比較して値動きに敏感に反応するため、売買シグナルが早く出易いのが特徴です。

移動平均線の基本的な見方

移動平均線は、上向きなら上昇トレンド、下向きなら下降トレンドを表します。また、角度が大きいほどトレンドの勢いが強いことを示します。

さらに、移動平均線とローソク足の位置関係からトレンドを読み取ることもできます。ローソク足が移動平均線より上にある場合は上昇トレンド、下にある場合は下降トレンド、ローソク足と移動平均線が絡み合う状態であればレンジ相場と判断できます。

3. 移動平均線の実践的な活用方法

期間設定の重要性

移動平均線で平均をとる期間について決まりはありませんが、多くのトレーダーが使っている期間ほど機能しやすいと言えます。なぜならば相場は、より多い投資家の心理と行動を反映して動いているからです。

よく使われるのは5日・21日・25日・89日・200日。取引は平日しか行われないので、5日は1週間・21日は1か月・89日は約4か月・200日は1年のトレンドを表していることになります。

推奨期間設定

短期線:5日、15日、21日

中期線:25日、50日、75日

長期線:100日、200日

短期と長期の組み合わせでポピュラーなのは、5日と25日・25日と75日・89日と200日という組み合わせが多く使われています。

ゴールデンクロスとデッドクロス

移動平均線を使った最も基本的な売買シグナルが「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」です。

ゴールデンクロス

短期移動平均線が長期移動平均線を下から上へ突き抜けること。直近の価格傾向が上向きに転じたとみられるため買いサインとされます。

デッドクロス

ゴールデンクロスとは逆に、短期移動平均線が長期移動平均線を上から下へ突き抜けること。直近の価格傾向が下向きに転じたとみられるため、売りサインとされる。

乖離率を使った売買判断

価格が移動平均線から一定以上離れると、価格が反転しやすいという性質が知られています。

価格が移動平均線からどれくらい離れているかを示す指標を「乖離率(かいりりつ)」といいます。乖離率が大きくプラス方向へ傾くと買われすぎを示す(=売りサイン)、反対に大きくマイナス方向へ傾くと売られすぎを示す(=買いサイン)とされます。

4. パーフェクトオーダーと移動平均線大循環分析

パーフェクトオーダーとは

移動平均線が上から短期・中期・長期という並び順になって3本の線が右肩上がりな状態が買いにエッジがある状態。上から長期・中期・短期という並び順になって3本の線が右肩下がりな状態が売りにエッジがある状態です。こういう状態を「パーフェクトオーダー」と言います。

パーフェクトオーダーが発生すると、強いトレンドが継続する可能性が高くなります。この状況を見極めることで、より確実性の高い取引が可能になります。

移動平均線大循環分析の6つのステージ

移動平均線の並び順は次の6種類しかありません:

1. ステージ1:短期・中期・長期(上昇トレンド)

2. ステージ2:中期・短期・長期(調整局面)

3. ステージ3:中期・長期・短期(下降転換)

4. ステージ4:長期・中期・短期(下降トレンド)

5. ステージ5:長期・短期・中期(調整局面)

6. ステージ6:短期・長期・中期(上昇転換)

このステージの変化は次の順で変化するのが基本です。この循環を理解することで、現在の相場がどの段階にあるかを把握し、次の展開を予測することができます。

5. グランビルの法則による高度な分析

グランビルの法則とは

グランビルの法則とは、米国のアナリストであるジョゼフ・E・グランビル氏が考案した、移動平均線の傾きや価格との位置関係などから売買サインを読み取る理論です。

グランビルの法則は、考案者のグランビルが使用していた200日移動平均線を想定したものです。このため、200日の移動平均線を用いた分析で当てはめるのが基本です。

グランビルの法則の8つのパターン

買いサイン(4つ)

1. 上向きまたは横ばいの移動平均線を価格が下から上へ抜けた場合

2. 上向きの移動平均線を価格が一時下抜けた後に、再度上抜けた場合

3. 上向きの移動平均線の近くまで価格が下落し、移動平均線を下抜けることなく再度上昇した場合

4. 株価が下降基調の移動平均線の下にあって、移動平均線より大きく乖離したとき。(自立反発が期待できる)

売りサイン(4つ)

1. 移動平均線がある程度の期間上昇した後で横ばい状態になるか、或いは少し下降基調に転じた時に、株価がその移動平均線を上から下に突き抜けたとき

2. 下降トレンド中の移動平均線を株価が上抜けたとき

3. 株価が移動平均線よりも大きくマイナスに乖離した後、株価は上昇したが移動平均線まで届かずに再度下落したとき

4. 株価が上昇基調の移動平均線の上にあって、移動平均線より大きく乖離したとき。(自立反落する可能性がある)

6. 移動平均線を使った具体的な取引戦略

サポート・レジスタンスとしての活用

価格が下がった時に、移動平均線が下値支持線となるのか注目しましょう。下値支持線となり反発を見せた場合には、買いのシグナルと捉えて良いでしょう。逆に下側にある場合は弱い相場、売りの勢力が強い状況です。価格が上がった時に、移動平均線が上値抵抗線となるのか注目しましょう。上値抵抗線となり押し戻された場合には、売りのシグナルと捉えて良いでしょう。

トレンドフォロー戦略

移動平均線を使った最も基本的な戦略は、トレンドに従って取引する「トレンドフォロー戦略」です。

上昇トレンド時の戦略

1. 短期移動平均線が長期移動平均線の上にある

2. 価格が移動平均線より上にある

3. 移動平均線が上向きである

この3つの条件が揃った時に買いエントリーを検討します。

下降トレンド時の戦略

1. 短期移動平均線が長期移動平均線の下にある

2. 価格が移動平均線より下にある

3. 移動平均線が下向きである

この3つの条件が揃った時に売りエントリーを検討します。

複数時間軸での分析

プロのトレーダーは、複数の時間軸を組み合わせて分析を行います。例えば:

長期時間軸(日足):全体的なトレンドを把握

中期時間軸(4時間足):エントリータイミングの調整

短期時間軸(1時間足):具体的なエントリーポイント

この「マルチタイムフレーム分析」を使うことで、より精度の高い取引が可能になります。

7. 注意点と「ダマシ」への対処法

移動平均線の限界

移動平均線は大きなトレンドが出る、いわゆる「大相場に強い」といわれていますが、その一方、特にゴールデンクロスやデッドクロスによる分析の弱点として有名なものに、「もみ合い相場に弱い」ということが挙げられます。

「もみ合い相場」には、上昇もしくは下落の大きな流れが存在していませんので、価格が平均値の近くをウロウロと漂いつづけます。

「ダマシ」とは何か

移動平均線は過去の平均を計算して算出することから、買いや売りのサインは少し遅れて出てきます。もみあい相場の中では、そのタイムラグによって売りどきなのに「買いサイン」が、買いどきなのに「売りサイン」が出るなどして、反応にズレが生じやすくなります。こうしたシグナルのズレを「ダマシ」と言います。

ダマシを避ける方法

1. 複数のテクニカル指標を組み合わせる

「だまし」対策としては複数のテクニカル指標を組み合わせて判断することが有効です。

2. 相場環境を判断する

トレンド相場なのかレンジ相場なのかを事前に判断し、適切な手法を選択することが重要です。

3. 損切りの徹底

もし分析通りに値動きせずに損失が出てしまった場合には、素早く損切りをする判断も必要となるでしょう。

8. 実践的な学習方法とツール活用

推奨学習ステップ

1日目:基本概念の理解

– テクニカル分析とは何か

– 移動平均線の基本的な見方

2日目:移動平均線の種類と設定

– SMAとEMAの違い

– 期間設定の考え方

3日目:ゴールデンクロス・デッドクロス

– 基本的な売買シグナル

– 実際のチャートでの確認

4日目:パーフェクトオーダー

– 強いトレンドの見極め方

– 6つのステージの理解

5日目:グランビルの法則

– 8つのパターンの習得

– 実践的な活用方法

6日目:複合的な分析

– 複数時間軸での分析

– 他のテクニカル指標との組み合わせ

7日目:リスク管理

– ダマシへの対処法

– 損切りの重要性

おすすめ分析ツール

移動平均線・指数平滑移動平均線・RSI・MACD・平均足など、全38種類のテクニカル指標を取りそろえていますといった豊富な機能を持つツールが各FX会社から提供されています。

21種類のテクニカル指標を搭載し、チャート分析に特化した「G.comチャート」や、複数のテクニカル分析を行った結果を初心者にもわかりやすい「お天気シグナル」で表示してくれる「ぴたんこテクニカル」など、テクニカル分析をサポートするツールを豊富にご用意しています。

9. よくある質問と回答

Q1: 移動平均線だけで勝てますか?

テクニカル分析から勝ちパターンを見つけたとしても、100%勝てるわけではありません。移動平均線は強力なツールですが、他の分析手法と組み合わせることで精度が向上します。

Q2: どの期間設定が最も効果的ですか?

FX(外国為替証拠金取引)では必ず勝てる手法やインジケーターは存在しないといっても過言ではありません。もちろん、移動平均線も例外ではありません。万能な移動平均線の期間は存在しないという点に注意が必要です。

Q3: 初心者はどこから始めればよいですか?

まず、ローソク足は相場分析の基本となるため、最初に見方を覚えるとよいでしょう。そのうえで、初心者が最初に学ぶものとしておすすめのテクニカル分析は移動平均線です。

10. 成功への道筋:継続的な学習と実践

基本から応用へのステップアップ

FX初心者は、簡単なテクニカル分析から始めるといいでしょう。というのも、いきなり難しいことに取り組むと失敗の原因を掴めないからです。

移動平均線をマスターした後は、以下のステップで学習を進めることをおすすめします:

1. 基本的なテクニカル指標の習得

– RSI、MACD、ボリンジャーバンドなど

2. 複合的な分析手法の習得

– 複数指標の組み合わせ

– マルチタイムフレーム分析

3. リスク管理の徹底

– ポジションサイジング

– 損切りルールの確立

ファンダメンタルズ分析との併用

ファンダメンタルズ分析も使うことで、より総合的な判断が可能になります。テクニカル分析とファンダメンタルズ分析の両方できることが望ましいですが、まずは基本的なテクニカル分析の手法を身に付けながら、並行してファンダメンタルズ分析の知識も習得していくと良いでしょう。

実践での注意点

こうした売買シグナルを見つけたら、「もう少し待ってみよう」「今売ったらもったいない」といった感情を排除して新規注文や決済をすることが大切です。

また、要人発言や経済指標の発表など、実施されるスケジュールが決まっているものは、ポジションを持たないようにするなどの対策を立てることで、こうしたテクニカル分析のリスクは抑えられます。

まとめ:7日間で移動平均線をマスターしよう

移動平均線は、数多くあるテクニカル分析の中でもっとも有名で愛用者の多い分析手法です。1本もしくは複数のラインと組み合わせることで、値動きなど相場の状況を認識できるだけではなく、売買タイミングを計るシグナルとしても活用することができます。

初めてFXに触れる初心者の方でも簡単に扱うことのできる一方で、FX中級者や上級者、多くのプロの投資家も使用している奥の深いおすすめのテクニカル指標です。

本記事で紹介した7日間の学習プログラムを実践することで、あなたも移動平均線を使った効果的なチャート分析ができるようになるでしょう。重要なのは、移動平均線を見ることによって、相場のトレンドを把握する手法がありますということを理解し、継続的に学習と実践を積み重ねることです。

FXの世界では、根拠を持った取引ができるようになりますことが長期的な成功の鍵となります。移動平均線をマスターすることで、あなたの取引に明確な根拠を与え、感情に左右されない規律ある取引が可能になるでしょう。

今日から7日間、本記事で紹介した内容を実践し、移動平均線を使ったチャート分析の基礎を固めていきましょう。継続的な学習と実践が、あなたをFXの成功へと導いてくれるはずです。

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